スケーリングと歯周病治療は何が違いますか?
最も大きな違いは歯石がある深さです。スケーリングは歯の表面と歯ぐきの上についた歯石を取る治療で、歯周病治療は歯ぐきの中に入り込んだ歯石と炎症を起こした組織を取り除く治療です。診療室では「スケーリングだけ受けに来たのに、歯周病治療ですか?」という言葉をよく耳にしますが、表面がきれいなことと中がきれいなことは別です。
| 治療 | 届く場所 | 行うこと | 主に行うとき |
|---|---|---|---|
| スケーリング | 歯ぐきの上の歯の表面 | 歯石・歯垢の除去 | 歯肉炎、予防 |
| ルートプレーニング | 歯ぐきの中の根の表面 | 根の歯石を取り、表面をなめらかにする | 初期〜中等度の歯周炎 |
| 歯周掻爬術 | 歯周ポケットの内側の壁 | 炎症組織の除去 | ポケットが深く、炎症が残るとき |
| 歯ぐきを開く治療 | 根と骨の周囲 | 直接見て歯石を除去、必要に応じて骨を補強 | 骨の損傷が深いとき |

歯石はなぜ歯ぐきを傷めるのですか?
歯石の周りに残った細菌が、歯ぐきに炎症を起こすためです。歯垢(歯につく細菌の膜)に唾液中のカルシウムがたまると硬い歯石になり、これは歯ブラシでは落ちません。最初は、歯みがきのときに出血し、歯ぐきが少し腫れる歯肉炎から始まります。
炎症が歯ぐきの下へ進むと歯周炎になり、歯槽骨(歯を支える骨)が少しずつ低くなります。骨が減ると歯が揺れますが、この過程は痛みのサインなしに進むことが多いです。ですから、出血や腫れを「そのうち治るだろう」と放置しないでいただきたいと思います。
スケーリングだけで終わるのはどんな場合?
歯石が歯ぐきの下に入り込んでいなければ、スケーリングで終わります。歯周ポケット(歯と歯ぐきの間のすき間)が通常1〜3mmと浅く、歯みがきのときに少し出血する歯肉炎がこれに当たります。このような部位に歯周病治療を無理に加えることはしません。
反対に、ポケットが4mm以上に深くなっていたり、レントゲンで根のほうの歯石や骨の吸収が見えたりする場合は、スケーリングの器具が届きません。このときは、スケーリングだけを何度繰り返しても、ポケットの中の歯石は取れません。
歯周病治療はどのような順番で行いますか?
- 診断:歯周ポケットの深さを測り、レントゲンで骨の高さを確認します。
- スケーリング:まず歯ぐきの上の歯石を取ります。
- ルートプレーニング:通常は麻酔をしてから、根の表面の歯石を取り、なめらかに整えます。口の中をいくつかの区域に分けて進めることもあります。
- 再評価:数週間後にポケットの深さと出血を再度確認します。
- 追加治療:炎症が残っていれば、歯周掻爬術や歯ぐきを開いて確認する治療を検討します。
治療後の数日はしみたり少し出血したりすることがあり、腫れが引くことで歯ぐきが少し下がって見えることもあります。回復の過程は歯周病治療のあとに痛む理由の記事に別にまとめています。
ウォンジン歯科ではこのように進めます
私は歯石の位置とポケットの深さをまず確認し、その深さに合った治療だけを行います。歯ぐきの上だけに歯石があればスケーリングで終え、中まで入り込んでいれば歯周病治療をおすすめします。骨まで傷んでいる部位は歯ぐきを開いて直接確認し、必要であれば骨を補強します。
スケーリングは健康保険で年1回受けられ、ルートプレーニング・歯周掻爬術などの歯周病治療も健康保険の対象項目です。保険外のスケーリングは60,000ウォンです(2026年9月時点)。そのほかの金額は診療費一覧でご覧いただけます。
歯周病治療のあと、再発を防ぐにはどうすればいいですか?
歯石は一度取ってもまたつき、歯周病は再発しやすいため、治療後のケアが結果を左右します。私は次の習慣を、治療と同じくらい大切なこととしてお伝えしています。
- 1日2〜3回、歯ぐきの境目までやさしく歯みがき
- デンタルフロスや、すき間の大きさに合った歯間ブラシ
- 喫煙を減らす
- 歯ぐきの状態に合わせた定期検診とスケーリング
よくある質問
歯周病治療は痛いですか?
ルートプレーニングは通常麻酔をして行うため、治療中の痛みは大きくありません。麻酔が切れたあと、1〜2日ほどずきずきしたり、しみたりすることがあります。
歯周病治療のあと、歯がもっと揺れるような気がします。
炎症で腫れていた歯ぐきが引き締まることで、一時的にそう感じることがあります。たいていは歯ぐきの回復とともに落ち着きますが、だんだんひどくなる場合は再度確認が必要です。
歯周病治療をすれば、下がった歯ぐきはまた上がりますか?
歯周病治療は炎症を止める治療で、すでに低くなった骨や歯ぐきを元の高さに戻すことはできません。そのため、骨がさらに低くなる前に治療することが大切です。


